年齢とともに中性脂肪の数値が上がったり、記憶力が低下したりして、DHAやEPAを摂りたいと考える人が増えています。DHAやEPAは魚などに多く含まれる必須脂肪酸ですが、人間は自分で作り出すことができないので、外から摂取する必要があります。
DHAやEPAは魚から摂るのが効率的ですが、魚から摂るのとサプリで摂るのとではどちらがおすすめなのでしょうか?
今回は、DHAやEPAを魚から摂る方法とサプリから摂る方法を比較してみました。

魚で摂るのとサプリで摂るのは何が違う?

DHAやEPAを魚で摂るのとサプリで摂るのとでは、どのような違いがあるのでしょうか?
それは、手軽さと飲みやすさ、続けやすさです。

厚生労働省が定める1日のDHAやEPAの摂取目安量は、1000mgです。この分量を摂ろうとすると、魚の場合にはマグロの刺身5~6切れを毎日食べないといけません。煮魚や焼き魚から摂ろうとすると、さらに多くの分量を食べないといけなくなります。

現代の日本人は、ただでさえ昔よりも魚の摂取量が少なくなっていると言われています。一日1回も魚を食べないという人も多いでしょう。
そんな中で、毎日のように上記の必要量の魚を食べ続けるのは非常に困難です。
ここで、サプリを使うと、簡単に手軽に必要な量のDHAやEPAを摂ることができるので、便利です。サプリにもよりますが、一日の摂取目安量のサプリにはだいたい300mg~700mgのDHAやEPAが入っています。そこでこれらを毎日飲んでいたら、1日に必要な成分量の3割~7割を摂ることが出来るので、非常に効率的です。

参考:DHA・EPAの1日の摂取量の目安は?過剰摂取による副作用は?

毎日魚を食べない人や肉食が多い人の場合、サプリでDHAやEPAを摂る方が圧倒的に楽ですし、手軽に確実にDHAやEPAを摂取出来ます。

吸収効率は違うのか?

魚からDHAやEPAをとる場合とサプリからDHAやEPAをとる場合とで、これらの成分の体内での吸収効率は違うものでしょうか?もしサプリよりも魚の方が吸収効率が良いのなら、サプリよりも魚の方が効果的だということになります。
この点、たとえばビタミンやミネラルなどのサプリの場合だと、サプリよりも自然の食べ物から摂った方が吸収効率が良くなることがあります。これらの成分については、サプリにするときに加工をするので、そのことによって性質が変わり、吸収されにくくなってしまうからです。
これに対し、DHAやEPAの場合には、サプリに生成する際に性質が変わるることがありません。そこで、サプリでも魚から摂取する場合でも、特に吸収効率に変わりはありません。
サプリから300mgとる場合でも、魚から300mgとる場合でも、同じように体内に300mgのDHAやEPAが入ってきて同じように吸収することができます。そこで、吸収効率の点で、サプリと魚との間に差はなく、どちらからでも必要量を摂取したら、体内で効果的に働いてもらうことができます。

効率的に摂取するためには?

それでは、青魚やサプリから効率的にDHAやEPAを摂取するには、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?

加熱処理をしない

まずは、加熱処理をしないことです。DHAやEPAは、加熱すると必要な油が流れてしまうので、せっかくのDHAやEPAが減ってしまうからです。同じ魚から摂るなら、マグロなどの刺身で摂る方が、サンマなどの焼き魚やサバなどの煮魚で摂るよりも効率的です。

参考:DHA・EPAを多く含む魚・食品は?効率的に摂るための調理法は?

ただ、毎日刺身を食べるというわけにはいきませんし、毎日同じものだと飽きてしまいます。
刺身の方が含有量が多いとは言っても、続けられないのでは意味がありません。そこで、魚からDHAやEPAを摂るなら、メニューを変えて毎日とるようにすることも役立ちます。
たとえばサンマを焼いて食べる日、ブリの照り焼きにする日、お寿司を食べる日、サバの味噌煮にする日など、飽きないように継続して魚を食べるようにしましょう。
魚を毎日主菜にするのがしんどいケースでは、副菜に魚を使うのも良いです。たとえば、ツナ缶を使ってサラダを作ったり、カツオ節を振りかける料理を作ったり、じゃこやイカナゴを食べたり、ししゃもを焼いて食べたりすると良いです。魚の缶詰には油が入っているので、これを使うと簡単にオイルパスタなどもできて、とても便利です。

酸化作用に注意

次に、DHAやEPAを効率的に摂取するためには、酸化作用にも注意が必要です。これは、特にサプリからDHAやEPAを摂るときの問題です。
DHAやEPAは、酸化に弱い性質があります。サプリ内に、せっかく多量にDHAやEPAが含まれていても、酸化してしまっては体内で効果的に働いてくれません。
そこで、DHAやEPAを効率的にとりたい場合には、酸化を防止する作用をもつものと一緒に摂ることをおすすめします。
たとえば、ビタミンCやビタミンE、アスタキサンチンと呼ばれる物質やピクノジェノールなどの成分には、酸化を防止する作用があります。

そこで、これらの抗酸化物質が含まれているサプリを飲むと、より効率的にDHAやEPAを体内に吸収することができます。

参考:DHA・EPAと一緒に摂取すると良い成分や食品とは?

トランス脂肪酸に注意

また、サプリにはトランス脂肪酸という成分が含まれていることがあります。トランス脂肪酸とは、高温で油を抽出するときなどに排出される脂肪酸ですが、これは、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。たとえば、発がん性があると指摘されていますし、血流を悪くして中性脂肪を増加させたり、悪玉コレステロールを増やしたりするとも言われています。もちろん、DHAやEPAの働きを弱めてしまいます。
そこで、サプリを選ぶときには、トランス脂肪酸が含まれていない製法のものを選ぶことがおすすめです。高温処理を行っていない自然な抽出方法をとっているサプリなら、トランス脂肪酸が含まれていない可能性が高く、安心です。

サプリに頼りすぎるのはダメ?

DHAやEPAなどの成分を摂取したいとき、サプリを使うと、青魚を食べるよりも効率的に成分を体内に取り入れることができます。
ただ、サプリでDHAやEPAを摂取するときには、摂りすぎにも注意が必要です。
DHAやEPAの一日の摂取目安量は1000mg程度とされていますが、これを大幅に上回る量を摂ると、かえって身体に悪影響を及ぼすことがあるからです。
一般的には、DHAやEPAは、1日3000mg以上とると過剰摂取になると言われています。過剰摂取すると、吐き気や下痢、血が止まらなくなるなどの副作用が起こることも指摘されています。特に血圧の薬を飲んでいる場合には、DHAやEPAのサプリを飲むと危険性が高いと言われています。サプリを飲んで体調が少しでもおかしいと感じたら、いったん服用を辞めて様子を見ることが必要です。
また、サプリを飲んでいると、「サプリを飲んでいるから大丈夫」と安心して、ますます魚を食べなくなってしまいます。魚を食べることには、DHAやEPAを摂る以外にもいろいろな効果があります。肉よりも脂質が少なかったり、カルシウムを摂れたりなどのメリットもあります。人間の栄養を考えるとき、いろんなものをバランス良く食べるのが一番良いことは確実です。

サプリを飲むことで、「もう魚は要らない」と思ってしまうことには問題があります。
このように、サプリを飲んでいても、それを過信することは禁物です。
DHAやEPAをとりたい場合、効率的に摂取するためにサプリを利用することはあっても、そればかりに頼りすぎないようにしましょう。

まとめ

今回は、DHAやEPAを魚からとるのが良いのか、サプリからとるのが良いのかについて考えてみました。サプリから摂ると、毎日続けやすいですし、少ない負担で効率的にDHAやEPAを摂取出来るメリットがあります。しかし、サプリにはトランス脂肪酸の問題や、酸化作用の問題があります。また、サプリに頼りすぎると、過剰摂取などの問題につながるケースもあります。
DHAやEPAを効果的にとりたい場合には、魚とサプリを上手に組み合わせてバランス良く摂取することが大切です。