更年期障害は、女性なら避けては通れない問題です。人にもよりますが、一定の年齢になるとさまざまな辛い症状が出ます。中には立っていられなくなったりして、日常生活にも大きな支障が出ることも多いです。
このように辛い更年期障害の症状に効果的な対策方法はないものでしょうか?
実は、青魚に多く含まれる成分であるDHAやEPAを摂ると、更年期障害を防ぐ効果があります。今回は、DHAやEPAがなぜ更年期障害の症状を緩和できるのか、その効果をご紹介します。

更年期障害の原因とは?

DHAやEPAが更年期障害に効く効果をご紹介する前提として、まずは更年期障害がどうして起こるのか、その原因を抑えておきましょう。
更年期障害は、女性が閉経すると起こる症状です。一般的に、男性には起こりにくいです。

閉経が近くなると、女性ホルモンの分泌が減る

更年期障害の原因は、女性の生理と関係があります。女性の生理は、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という女性ホルモンによって起こります。

エストロゲンは、生理が始まってから排卵するまでの間にたくさん分泌される女性ホルモンで、プロゲステロンは、排卵が起こってからその次に生理が起こるまでにたくさん分泌される女性ホルモンです。このように、2つの女性ホルモンが交互に分泌されることによって、女性の生理が起こっており、女性のホルモンバランスが保たれています。
しかし、閉経が近くなってくると、だんだんと卵巣機能が低下します。すると、エストロゲンの分泌量が減少してきて、ホルモンバランスが乱れてきます。

ホルモンバランスが崩れると自律神経が乱れる

ホルモンバランスが崩れると、自律神経が狂ってしまいます。
それは、女性ホルモンが自律神経と同じ視床下部からの指令を受けて分泌されていることと関係があります。


卵巣機能が減少して女性ホルモンの分泌量が減ると、脳が女性ホルモンの分泌量を増やすために「性腺刺激ホルモン」というホルモンを多く分泌します。すると、この性腺刺激ホルモンが自律神経を刺激してしまい、自律神経が乱れます。
このようなことから、閉経によって女性ホルモンのバランスが崩れると、自律神経も乱れてしまい、さまざまな更年期障害の症状につながるのです。

また、女性ホルモンであるエストロゲンは、人間の記憶についても重要なはたらきをしています。エストロゲンは、脳内の神経伝達物質を活性化させるものだからです。
脳では、海馬という部分が記憶を司っているので、人が記憶をするときには海馬がはたらいています。
そして、海馬が記憶をしようとするとき、アセチルコリンという神経伝達物質を使いますが、女性ホルモンであるエストロゲンは、このアセチルコリンの分泌を働きを促す作用があります。

閉経が近くなるとそのエストロゲンが減ってしまうので、アセチルコリンの分泌が促されなくなり、記憶力が低下します。そこで、更年期障害としてぼんやりや物忘れが増えてしまいます。
またアセチルコリンには、血管を広げる作用もあるのでこれが減ると血流が悪くなりますが、そうなると、更年期障害によって冷えが起こってしまいます。

更年期障害の症状として有名なものは?

自分も更年期障害かもしれないと思っても、実際にそうなのかどうかが自分ではわからないことがあります。そこで、次に、更年期障害の症状としてどのようなものがあるのか、見てみましょう。
更年期障害の症状は、人によってさまざまですが、以下のようなものが知られています。

  • 頭痛
  • 肩こり、腰痛
  • めまい、耳鳴り
  • ほてり
  • 発汗の異常(多汗)
  • 疲労感、倦怠感
  • イライラや憂鬱感
  • 不眠、睡眠障害
  • 肌のトラブル
  • 記憶力の低下、物忘れ
  • 冷え症

特に有名なのは、肩こり、腰痛やめまい、イライラ、憂鬱などです。
実際に起こる症状やその程度は人によってさまざまですが、いままではなかったのに突然上記のような症状が現れてきた場合には、更年期障害を疑ってみるべきです。

DHA・EPAは更年期障害に効果あり?

このようにさまざまな症状があり、辛い更年期障害ですが、効果的に緩和できるのがDHAやEPAです。以下で、その具体的な効果を見てみましょう。

DHAやEPAは自律神経を整える

DHAやEPAには、自律神経を整える作用があります。
これらの成分は、青魚などに多く含まれる成分で、オメガ3脂肪酸という必須脂肪酸の1種です。そして、オメガ3脂肪酸には、人の自律神経を整えるはたらきがあります。
閉経が近づいてホルモンバランスが崩れてきたら自律神経の乱れによって更年期障害が起こりますが、DHAやEPAを摂取することで自律神経の乱れが緩和されて、更年期障害が起こりにくくなります。

DHAは人を落ち着かせる

また、DHAやEPA、特にDHAには人をリラックスさせる作用があると言われています。
DHAは、血液脳関門という脳の入り口を通り抜けて脳に入ることができる数少ない物質の1つですが、脳に入ると、神経伝達物質にはたらきかけます。
そして脳内にはセロトニンという神経伝達物質がありますが、これは人間の気持ちを静める物質で、うつ病の治療などにも用いられています。

DHAは、このセロトニンに働きかけることで、人の気持ちを静めることができるのです。
実際に、魚をよく食べる国の人は自殺率が少ないという調査結果や、DHAを多く摂ると攻撃性が薄くなったという実証結果などもあります。
このように、DHAが心を落ち着かせることにより、イライラや憂鬱感などの更年期障害を防止することができます。

DHAは記憶力アップに役立つ

さらに、DHAには人間の記憶力を高める作用もあります。先にも説明しましたが、DHAは脳内に入ることができる物質です。そして、記憶を司る海馬に多く含まれていて、記憶を助ける働きをしています。
また、DHAは脳全体において、神経伝達物質の働きを活性化するので、脳全体が活発になり、記憶力が上がります。
このように、DHAは更年期障害の物忘れも改善する効果があります。

参考:DHA・EPAサプリは物忘れ対策・認知症予防に効果あり?

DHAやEPAは冷えを防止する

DHAやEPAには、冷えを防止する効果もあります。冷えの原因は、血流が悪くなることが大きいです。ここで、DHAやEPAは、血管を柔らかくしたり血栓を取り除いたりして、効果的に血液の流れを良くする働きがあります。このことによって、血流が良くなって、更年期症状の1つである冷えが解消されます。

参考:DHA・EPAは冷え性改善や足のむくみ改善に効果的?

以上のように、DHAやEPAは、更年期障害に非常に有効なはたらきをします。

DHA・EPA以外で更年期障害に良い成分は?

DHAやEPA以外に更年期障害によい成分としては、どのようなものがあるのでしょうか?
これについては、やはりエストロゲンです。更年期障害は、女性ホルモンであるエストロゲンが減少することで起こるからです。


ここでおすすめなのが大豆イソフラボンです。これは、エストロゲンと非常に似た物質であるとされており、特に女性が摂取すると良いとされています。
そこで、更年期障害が気になりだしたら積極的に大豆食品を摂取することをおすすめします。たとえば日々の食事で積極的に豆腐や納豆を食べたり、豆乳を飲んだりすると良いでしょう。
なお、ホルモン剤の投与によって更年期障害を解消する方法はおすすめではありません。ホルモン剤には乳がんリスクの上昇をはじめとして、食欲不振や頭痛、吐き気、おりものの増加や乳房が張る症状など、いろいろな副作用があるからです。
更年期障害を乗り切りたいなら、DHAやEPA、大豆イソフラボンなどの自然食品の摂取によって対処しましょう。

まとめ

今回は、DHAやEPAの摂取によって更年期障害を緩和する方法をご紹介しました。DHAやEPAには自律神経を整えたり血流を良くしたりするはたらきがあります。DHAには記憶力を良くしたり精神を整えたりする働きもあります。
このように、DHAやEPAを摂ると効果的に更年期障害を緩和することができるので、これらの症状に悩んでいる人は、是非とも一度、DHAやEPAのサプリを飲んでみることをおすすめします。